1.起業・創業をする時にその事業内容によっては助成金を受け取れる場合がある。
 この助成金とは、簡単に説明すれば、お金が貰えるという事で、国・地方公共団体・民間団体
 などから支出されており、融資ではないので、原則的にお金を返す必要はないもの。

 補助金に比べ、助成金は要件等を揃える事が出来れば受給できる可能性が高いこと、
 申請できる期間がわりと長く設けられているケースも多い制度。

2.補助金との違いと、趣旨・管轄官庁については以下の通り。
 助成金の管轄は、「厚生労働所管」となっているが、ここが支援している支援金という事。
 一方、補助金の管轄は、「経済産業省」となっている。

  助成金を管轄している厚生労働省は、助成金の条件を満たす事が出来れば、どのような企業でも
 貰う事が出来るのに対して、補助金の多くには審査が行われるため、条件を満たせば誰でも貰える
 と言う事にはなっていない。

  簡単な違いとしては、助成金は貰いやすいのに対し、補助金は貰いにくいとイメージ。
 どちらも貰ったお金は原則返す必要はない点では共通している。
  助成金を貰う事が出来るのは、基本的に雇用する時など、人が関わる時で、その種類は50
 種類以上もあるため、使いやすい、かつ、種類も豊富ですので、企業からしても、1番使う
 頻度が高い制度と言える。

  補助金に関しては、事業を実施する時にサポートとして貰う事が出来るお金だとのイメージ。
 事業の宣伝や拡大する事をサポートする事により効果をもたらす事が目的となっている。

3.助成金を利用する際のメリットについて
基本的には返済が不要。融資のようにお金を借りるのではなく、援助を受けると言う事なので、
原則的に返済する必要がない。各企業が納付している雇用保険料を源としているから。
理屈的には、納付をしているので、その要件を満たす事により、受け取る権利を主張する事が
できるという仕組み。
 また補助金と比較すると、期限が長い事も魅力。

4.融資との比較
 融資の場合、審査に通過すればすぐにお金が出るが、補助金や助成金は申請をすればすぐにお金を
貰えるわけではない。
 基本的に申請した使途で実際にお金をつかった後にしか受け取れない。つまり、補助金、助成金は原則的に後払いとなっている。実際にその目的を報告し、確認があって初めて受け取る事が出来るといいう仕組み。つまり、実際に使った費用の一部の補助を受けられる、といった形のものがほとんど。
 そのため、補助金や助成金だけでは起業・創業する事は難しい。つまり、補助金や助成金だけで起業・創業時のコストをすべてまかなうことはできないといえる。

5.助成金を受け取るためのスケジュール(申請から始まる流れ)助成金の申請手順
 1)まずは、どのような助成金があるのかを調べる。
   自分が助成して欲しい制度が決まったら、まず申請を行う。

 2)ご自身で申請する場合は、各ホームページより、Wordや、Excelで作成された
   申請書類のひな形をダウンロードや、印刷し、必要項目などを記載。
    ※自治体によってはデジタル書類で提出する必要がある場合あり→事前確認

 3)必要な書類などが揃ったら、所定の行政関係の窓口に申請。
    ※助成金の中には、計画書を出さなければならない場合もある→要確認。
   →行政は、受け取った書類をチェックし、審査する。
    不備がある場合は再度要求される。
   →問題なく受け取れる事になったら、支給決定通知書が届く。
    (審査が通らなかった場合は、不支給決定通知書が届く)
    この通知書が届いた後、1~2週間で、指定した口座に決定された金額が振り込まれる。
 
 4)不正受給に注意!
   もし不正に助成金を受給してしまった場合、もちろんの事ながら支給されたお金は返還
   しなければならない。
   それだけでなく、3年間支給停止の措置を取られたり、悪質な場合は刑事告発の対象と
   なることは、予め理解しておく必要がある。

6.補助金の申請手順
 1)どのようなものがあるのか知る事から始める。
 2)申請書類のひな形を各ホームページよりダウンロードし、必要書類と一緒に交付申請書を
   提出。
 3)審査の結果、交付決定通知を受け取ったら、決定された内容で事業を開始。
 4)実施の状況についてチェックを受け、実施をした事業内容と、経費を伝える。
 5)その後に、補助を受ける金額が決まり、補助金を受け取る。
 6)この対象となった書類は、事業を終了した後5年間保管。

7.新しい助成金と補助金情報について
 1)新しい助成金や補助金が出るのは、大体毎年5月から6月あたりの募集が多い。
 2)締め切りに関しては、1か月等とかなり短い期間のものあるため、この時期には
   調べたり注目しておく必要がある。
 3)1次の募集で枠がいっぱいにならなかった場合は、2次や3次の募集をする場合がある
   のでこちらもチェックしておくこと。
  ※補助金に関しては、原則的に事業する期間が定められている。
   →期間に使った経費以外については補助金の対象外となり、お金を貰う事ができないため、
    補助金が確定し、通知される前の支出や、期間が過ぎた後の支出については注意する。
    (確定通知書をよく確認)
 4)助成金の情報を調べる場合は、予算が決まっているため、知らない内になくなっている
   ケースもある。
   →管轄している厚生労働省や、各都道府県の労働局のホームページに普段から目を通して
    おく。
 5)助成金の多くは「雇用に関する助成金」となっていて、人を雇わずにビジネスをする場合、
   この助成金は受けることができないので注意が必要。
   逆に、人を雇っての事業はさらに、「トライアル雇用奨励金」や「キャリアアップ助成金」
   などを利用できる可能性がある。

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