1.ご遺族様は、ご葬儀などで大変であったことと察しますが、さらに、今後生じて来る、
 ご相続の手続きはとても煩雑なものです。予めご相談いただくことが肝要です。

相続における問題、具体的には以下の通りです。
① 相続の手続きは何からしたらよいか?
②相続は誰ができるか?
③ 財産がどこにあり、どのように分けるか?

2.法定相続情報証明制度について
 上記制度は、戸籍・除籍謄本など必要な書類を登記所に提出することで、
 登記官が「認証文付きの法定相続情報一覧図の写し」を交付してくれるもの。
  これにより相続する案件が複数ある場合、その都度必要書類を準備する手間が
 なくなるという画期的な制度。
  金融機関にも定着し、手続きがスムーズ。

3.相続預貯金の払戻制度について
  本年7月から上記制度が新設されたもの
   現在の制度では、被相続人が死亡した場合、預貯金が口座凍結され、各相続人の
   取り分が決定されるまで引き出すことはできない。
   →協議が長引いた場合、お葬式代なども引き出すことができなかった。
   しかし、この制度では、各相続人は自分の印鑑証明書をご準備すれば、最高で
   150万円引き出すことが可能。(引き出す金額は計算式により行う)

4.失敗しない相続手続のポイント
 故人を偲んでいる間もなく、次のような相続に関わる手続きと期限がくる。

 1)主な相続に関わる手続きと期限
  ① 死亡届の提出→7日以内~年金の受給停止、健康保険の資格喪失届
  ② 相続の放棄、限定承認→3か月以内
  ③ 所得税の準確定申告→4か月以内
  ④ 相続税の申告と納付→10か月以内

  2)財産の整理
   相続手続をするにあたり、被相続人の財産整理をしなければならない。
   相続財産には、プラスになるものもあれば、マイナスになるもの、非課税に
   なるものもある。
    ○相続財産 不動産 →家屋、宅地
          金融資産→預貯金、現金、有価証券
          その他 →書画、骨董、貴金属

    ○マイナスの財産
      金融機関などからの借入金の残金
      葬儀社や寺などに支払った費用

    ○非課税財産
      生前から所有していた仏壇、仏具など

 5.生命保険の活用
  生命保険金には相続人1人あたり500万円の相続税の控除がある。
  つまり保険金の受取りが500万円を超えなければ、相続税総額の基礎控除に
  プラスされない。
  資産の合計が相続税の基礎控除額が超える場合、生前に生命保険に加入し、
  資産を分散しておくことは、有効な相続税対策となる!
  保険会社によっては、80歳を超えても加入できる保険がある。
  また、相続手続きも金融機関の預貯金払出しより、簡単な書類の提出で済み、
  早ければ会社の5営業日で受取ることが可能。

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